プリント基板用語辞典

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用語 解説
サーマルランド 電源やグラウンド等の面積の広いベタパターンに接続されるスルホールの部品穴は、はんだ付けの際に熱が逃げやすく、はんだ上がりの妨げ(不良要因)となる為、接続用のランドとベタパターンの間にクリアランスを設けて接続面積を小さくする為のランド(形状)です。
関連項目:電源層、グラウンド層
サブトラクティブ法 銅張積層板の表層の銅箔から不要な部分を取り除いてパターンを形成する工法。
銅箔上に貼り付けた感光性ドライフィルム(エッチングレジスト)に、フォトマスク(フィルム)を通して露光・現像を行いパターン形成部のみをマスクした状態を形成する。この状態で、エッチングにてエッチングレジストのない部分(不要な部分)を溶かして除去する事でパターンが形成されます。
関連項目:アディティブ法
水溶性耐熱プリフラックス プリント配線板の高密度化に伴い、実装方法がスルホール挿入実装から表面実装へ主流が変わってきた為、実装時に繰り返し高温に曝されるようになりました。その為、従来のプリフラックスでは変質が発生し、溶解性の低下によるはんだ付け性の悪化が起こるようになりました。
これらを改善する為、アルキルベンズイミダゾールを主成分とする、耐熱性を有するプリフラックスが開発されました。現在では、更に改良を目的として自社開発したイミダゾール系の有機化合物を主成分として使用しているメーカーもあります。
関連項目:フラックスポストフラックス
スタックVIA ビルドアップ工法において、VIAを形成する際に同一座標にVIAを3層以上に積み上げて層間接続を行う方法。
レーザー径を大きくせず安定してVIAを積み上げる為には、メッキフィルドもしくは樹脂の充填により、下層のVIAをフラットスルホール化する必要がある。(VIA on VIA工法)
関連項目:ビルドアップ、VIA on VIA
スミア 樹脂スミア:
NCドリル加工を行う際に、ドリルビット及びドリルビットに巻きついた切り屑と基材の摩擦熱により、穴の断面に付着した樹脂の皮膜を(樹脂)スミアといいます。
片面基板及び両面基板の場合は特に問題となりませんが、多層板の場合にはスミアを残したまま次工程のスルホールメッキを行なってしまうと、内層パターンとスルホールメッキが上手く接続されずに導通不良の原因となる可能性があります。
対策として、穴あけ後にスミアを物理的に除去する為に、デスミア処理(過マンガン酸処理)もしくはプラズマ処理を行うか、NCドリル加工の際に潤滑材を塗布したエントリーシート(LEシート等)を用いて、加工の際の摩擦を軽減し根本的にスミアの発生を抑制する方法があります。

また、ビルドアップ基板においてLVHの加工を行う際には、底面の樹脂は完全に除去できず残渣が残ります。この残渣もスミアと表現されます。この残渣は構造上必ず発生する為、メッキ工程の前に必ず物理的に除去してやる必要があります。
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